『つながり』を求めて・・・「自宅で過ごす」を選ぶ背景


こんにちは、院長の梅野です。

時折快晴も見られ、比較的過ごしやすい今年の梅雨シーズンですが、7月に入り雨の日も続きそうですね。外出の際には傘のご持参をお忘れないようご注意下さい。

 

新型コロナウイルスの影響で、昨年3月以降、訪問診療のご依頼は増加傾向にあります。特にここ2ヶ月ほどは終末期の患者さまのご相談が続いています。痛みなどの病状や不安、ご家族の介護負担から、このまま自宅で過ごすか、病院に入院するかを思い悩まれ、そして自宅を選択するケースが多い印象です。

 

6月28日の読売新聞にて、NPO法人「日本ホスピス緩和ケア協会」の調査についての記事がありました。同協会に参加する全国376病院を対象にした今年3月の調査に174病院(46%)より回答が得られ、それによると、98%の病院がなんらかの面会制限を行なっており、緩和ケア病棟の約7割が患者や家族へのケアの質が低下したと回答している、そんな調査結果が出ています。

 

これは病院サイドへの調査ですが、実際に患者さまやご家族の声を聞くと、

 

 「入院中の様子が全然分からない」

 

 「退院してきて、様子が変わったことに驚いた」

 

 「医療的処置が始まっているがあまり教えてもらってない」

 

などの声が返ってきます。

 

やはり『つながり』の欠如が大きな影響を及ぼしているのでしょう。

 

 

1938年より75年間、724人を追跡したハーバード・メディカル・スクールの研究によると、人を幸福にし健康にするのは、何よりも "つながり" 、良い人間関係であることが分かっています。

 

他者との関係の中でこそ、私達は自分の "役割" を見出したり、"幸せ" を感じることができるのだと思います。

 

そういう私達も在宅医療を提供することで、自宅を過ごす方々をサポートできることに大きな使命感や自己肯定感を感じることができていると思います。

 

What makes a good life? Lessons from the longest study on happiness | Robert Waldinger

(YouTube:TEDチャンネルより)

※日本語字幕が付いていますので、字幕をONにしてご覧ください。

 

さて、コロナのワクチン接種も着々と進んでいます。また東京オリンピック・パラリンピック開催もまもなくです。

いずれも課題を指摘されてはいますが、安心や勇気につながる光明となることを期待をしたいものですね。

  

医療法人社団まごころ
四街道まごころクリニック

理事長/院長 梅野 福太郎

 


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