6月中に梅雨が明け、全国的にも猛暑が続いています。
もちろん千葉も例外なく35℃を超える日も出てきており、訪問系の外回りのお仕事をされている方は特に、暑さ対策、熱中症対策に抜かりないよう、万全の備えで臨んでいただけたらと思います。
さて、去る6月17日(金)の夜18:45より、第14回千葉在宅を考える会をオンライン開催しました。
当院は4つの幹事医院の1つとして今回も携わらせていただきました。
227名の皆さまにお申し込みいただき、ZoomとYouTube合わせて最大で180名超え。
かつほとんどの方が最初から最後のほうまでご参加いただき、本当にたくさんの皆さまと共に学びを深める時間を共有できたことを大変嬉しく思っております。
あらためてご参加いただいた皆さま、ありがとうございました。
前半は千葉医療センター、緩和ケア認定看護師の手渡様によるご講演。
「医師に提案する。それだけでなく、それを同意してもらうために大事なことは?」
との質問に対して、
「アセスメントをしっかりする」
と繰り返し強調されていました。
個人的には医療行為でもっとも重いことは【決断】だと思っています。
誰がどうみても100%正解があるのならまだしも、診断、治療、それに要する時間、コスト、家族負担などあらゆる要因を考慮すると容易に決定できないことはしばしばあります。
そこで必要なのは根拠。
複数要因の根拠を組み合わせて、
「ではこうしてはどうでしょうか?」と提案に至ります。
医師の視点で妥当だと思っていても、それをご本人やご家族にどう合理的に説明するか。
提案した時の心理的・感情的反応も予想しながらの提案。
他の選択肢も用意しつつ、場合によっては、最善だろうと考える選択肢を選んでもらえるように説明(誘導)することもあります。
そこでやはり必要になってくるのは【根拠】でその【根拠】を生み出すのは【アセスメント】だとあらためて感じました。
後半のパネルディスカッションは、登壇者は病院・訪問看護ステーション・在宅診療クリニックの看護師。
それぞれの役割・業務・課題、そして大事にしている信念などをご発表いただきました。
利用者が入院し、その後退院して自宅で過ごす上で、各立場の視点を持って関わることは、より質の高いサービスにつながることを確信しました。
本会を通して、『顔の見える連携』としばしば言われますが、今回まさにそれを実感しました。
そこで思いだされるのが、ザイアンスの法則(単純接触効果)。
理屈抜きに接触する回数が増えれば関係性・距離感が近づくというもの。
ICTは情報共有の側面だけでなく、その接触回数の1つの手段の1つではないかと思います。
そしてやはり直接face-to-faceのお付き合い。
医師として自分ができること、改めてどう行動に移すかを考えさせていただける良い機会になりました。
今後も微力ながら尽力していきたいと思います。
医療法人社団まごころ
四街道まごころクリニック
理事長/院長 梅野 福太郎