地域医療構想を考える


こんにちは、院長の梅野です。

暑い夏場の8月をようやく終え、9月に入り少しは涼しく過ごしたいと思う今日この頃。

引き続き、油断せずに避暑に努めていきましょう。

 

さて先日、千葉県医師会・千葉県が共催した地域医療構想調整会議活性化事業の講演会

 

「地域医療構想、千葉県のこれからを考える」

 

のオンデマンド配信を視聴しました。

地域医療構想の考え方についてあらためて学ぶ機会となりました。

 

地域医療構想は、

「将来人口推計をもとに2025年に必要となる病床数(病床の必要量)を4つの医療機能ごとに推計した上で、地域の医療関係者の協議を通じて病床の機能分化と連携を進め、効率的な医療提供体制を実現する取組み」

です。

 

4つの医療機能とは、

「高度急性期(特に診療密度の高い医療提供)」、「急性期」、「回復期(リハビリテーション)」、「慢性期(長期)」

になります。

 

こう見ると、病床数の割り振りがメインのように映りますが、内実は分析的でより包括的なものでした。

 

2040年までに少子高齢化がさらに進行し、複合的なニーズを持った高齢患者が増加する。それに伴い療養病床が相対的に不足するため、サービス提供側の複合体化が不可欠との見込みだと提言されています。総合性のあるサービス提供が望まれ、その職種としては総合医、保健師、ソーシャルワーカーの役割が重要になると。それは在宅でのケア提供ニーズが増大することも意味し、それを支える標準化したICTの活用が必須との見解でした。

 

また健康危機管理への対応として今般のCOVID-19対応を踏まえた医療政策も合わせて検討が必要であるとし、COVID-19流行時では医療と介護の適切な連携がその効力を示したとされています。

 

また自治体データからの分析によると肺炎・骨折・心不全・脳血管障害など、高齢者からの急性疾患が増えると予想され、これらと要介護度の悪化との相関がデータからも明らかとされています。

さらに年齢、特に85歳以上であることも要介護度の悪化と強く相関しているようです。

 

各人が健康的に人生を送れるように、適切に介護予防推進していくためにも、かかりつけ医による継続的な管理と、医療と介護を分けずに、福祉と協働して提供する予防的ケア、ケアマネジメントが重要であるとのことでした。

 

ここまでの内容を鑑みるに、まさしくプライマリケアを含めて在宅医療が地域医療構想という観点においても大きな役割を発揮しうることが理解できました。

 

実際キャパシティや費用の点から、一定数の施設の拡充と共にやはり自宅で過ごせる環境づくりが必要だと。

ひいては地域づくりを、と締められていました。

 

地域の基幹病院間、医療機関での役割分担を進めていく。 

 

出典:厚生労働省 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000080850.html
出典:厚生労働省 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000080850.html

 

10年前、四街道まごころクリニックを開業したてで病院行脚するもほぼ門前払いを受けることもありました。

時を経て、今は逆に基幹病院の院長先生がご挨拶に来て下さることもあります。

今年は病院主催の地域連携の会も多数開催され、参加しお話しする機会もしばしばいただいています。

先日のとある病院での意見交換の場でも医師やSWなどスタッフの皆さんにも多く声掛けしていただきました。

 

「住み慣れた環境で自分らしく生活できるよう、‶まごころ” をこめて『安心』をお届けします!」

 

今回の地域医療構想についての学びを実践するためにも、この法人理念を意識して行動していきたいと思います。

 

医療法人社団まごころ
四街道まごころクリニック

理事長/院長 梅野 福太郎


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