7月、8月の猛暑を乗り越え、ここ最近は天気がわるい中でも心地良く過ごせる日が続いています。ただ急に気温も下がり、そのために体調を崩したであろう方も散見されます。くれぐれも体調管理には充分ご留意ください。
さて、私、院長の梅野が所属しております「一般社団法人 日本在宅医療連合学会」の認定専門医の更新のためには、他施設交流研修、つまり他の在宅クリニックを見学する必要があります。
去る8月23日にはゆかりホームクリニック(千葉市花見川区)、9月13日にはちぐさ会クリニック(千葉市中央区)にそれぞれお邪魔して、訪問診療の同行とクリニック運営について見学、意見交換をさせていただきました。それぞれのクリニックには大変お世話になりました。
ちぐさ会クリニックは平成18年に開院し在宅医療を通じて、地域医療に貢献されています。その中でも在宅緩和ケアと認知症のBPSD(行動心理症状、例えば易興奮や介護抵抗など)の対応に力を注がれています。
ゆかりホームクリニックは令和3年7月の開院時から、特に癌末期など重篤な疾患を有したケースのご依頼が多く、ご依頼の7割ぐらいは癌患者さんで、90%以上の方をご自宅でお看取りされています。
いずれも非常に丁寧に、時間をかけて診療されていまして、診療の質を上げるためのエッセンスを各所に散りばめて、住み慣れたご自宅、住まいで自分らしく過ごすための支援に努めていらっしゃいました。
医療業界は命を預かっているためか、少しでもミスを防ぐためにエビデンス(証拠、証明。例えばガイドラインや論文データなど)重視となるがゆえ、どちらかと言うとオーソドックスな型があり、その型をなぞらえる傾向があると思います。しかし在宅クリニックはこれまで見学させていただいたところを思い返しても、その開設者や院長の考え方、フィロソフィーが色濃く反映され、多様な方針、運営形態、人員構成、診療スタイルをとっているところが多いと思います。
だからこそ、どちらが優れているかではなく、それぞれの個性や強みとして知ることで、私にとっては非常に新鮮な体験となりました。
こういった機会に、良いところをしっかりと吸収し自院に反映させていくことが大事だと思います。
衆議院議員の小泉進次郎さんは、元首相の父親、小泉純一郎さんに子供の時から、
「日本に居たら、日本のことは分からないぞ」
と言われていたそうです。
外から見て初めて日本の良さが分かると。自分のこと、自分たちのことを俯瞰的に見ることで、その良さや改善点などの本質的な部分が見えてくるのだと思います。
俯瞰的な視点を養うためにも、これからも他の事業所、クリニックの見学は積極的に行うと共に、他の事業所から当院への見学も積極的に受け入れて、さまざまな角度から自分たちの取り組みを振り返る機会を設けてきたいと思いますので、当院の見学を希望される方はぜひお問い合わせをお待ちしております。
医療法人社団まごころ
四街道まごころクリニック
理事長/院長 梅野 福太郎